ヤマアイ  トウダイグサ科 ヤマアイ属 学名<Mercurialis leiocarpa>
 
 ヤマアイは「古代の染色に用いられた植物」とする資料と、「タデ科のアイやキツネノマゴ科のリュウキュウアイのように青藍(インジゴチン)を含まず、染料はとれない。緑色にしかならない。」と書かれた資料とがあります。
 落葉樹林の林縁や渓谷沿いの湿地に地下茎で繁殖し、地面を覆って群落を形成する多年生草本です。人里に近いところで群生することが多く、古代の帰化植物ではないかと考えられています。葉は長さ10cm前後、色は青味がかり、群落を形成している場所が周辺に比べて青黒く見えます。花は真冬から咲き始め、春には花柄を長くのばして高くなります。雌雄異株で、標本にすると青色が濃くなります。また、台紙が青く染まることがあります。このような性質を利用し、現在の藍染め(アイやリュウキュウアイによる)が渡来するまでは、日本における最古の染色に用いた植物であったとの説が有力のようです。古代の藍染めは何色だったのでしょう。



   

戻る